1/6ページ目 200x.6.12 俺は雨の中、町田街道を走っていた。 雨粒が当たりを頬を刺激する。だが、脳髄まで響かない。心に渦巻く不安が痛覚を遮断しているのだ。 「…嘘だろ?誰か嘘だと言ってくれ。」 思わず口を滑りだす言葉 脳内でこれが現実である事を否定する。これは、まだ夢の中で起きるとまた同じ日々がやってくるのだと… …だが誰も否定する者はいない 『アツが…死んだんだ』 脳内で松戸の声が何度もリフレインする。その都度、心が否定する。だが、それは土砂降りの下品な雨音によってかきけされていった びしょ濡れのまま、病院の前に立つ。ゆっくりと開くオートドア。 俺は待ちきれず、その隙間に無理矢理体をねじこみ、院内へと滑り込む。 「比呂ぉ…」 俺の名を呼ぶ今にも消え去りそうな声…アツムの妹“理名”だ 松戸に支えられながら、必死に立っている。支えが無ければきっと一人では立てないのだろう。 「…アツは?」 松戸が静かに首を振る。 誰か嘘だと言ってくれ 誰か偽りだと証明してくれ 胸の奥で暗幕が降りてゆく様な感覚を覚えた… [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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