IN TO THE DARK

ドッペルゲンガー
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俺はインフルエンザにかかり4日程 家で療養していた

不可思議な現象は通っていたボクシングジムで起こっていた

体調も良くなり ジムに顔を出した5日目、後輩たちに…


「久しぶり。」 「今年の風邪はタチが悪いな」なんて話をしていた時だ

何故か後輩たちの顔には「?」が張り付いている

「風邪っスか?」

「おう。きっついぜ。40度超えるとな」

「誰が風邪ひいたんスか?」

「俺だっつうの。オマエ、俺の話聞いてたのか?」

…会話が噛み合わない

…同期のYの言葉でその違和感の正体を理解した

「…何言ってんだよオマエ…ずっと俺と一緒に練習してたじゃねぇかよ」

ゾクリとした

…そんな馬鹿な話はない
俺は4日間 40度近い高熱で寝ていたのだ…
その間 外出したのは病院に行った初日だけ
それは 付き合っていた(当時)彼女に証明してもらえるだろう
なにせ、ずっと看病していてくれたからだ


首を捻ってはいたが脳味噌フル筋肉だった後輩やYは「まぁいいか」程度で済ませていたが…


俺は喉元をせり上がってくる意味不明な恐怖を感じていた

あの時感じた、背中をつたう冷たい汗の感触は今でもハッキリと覚えている



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