1/6ﾍﾟｰｼﾞ目 俺と松戸は大学へ向かう途中の電車の中にいた この路線で人身事故が起きたらしく ○○駅でもう既に30分以上も立ち往生をくらっている 真夏の車内 時間帯が午後という事もあり 人はまばらだが 開けっぱなしの出入口からは容赦無く熱気が入り込み俺は苛々感をつのらせていた 「本当にいい迷惑だな。」 「…ヒドい事を言うねぇ。外道だ外道。」 コイツは 何を言っているんだろうか 確かに今のは不謹慎な発言かもしれない …だが コイツにだけは言われたくは無い 日頃の行いを見れば 外道とは比べるも無くコイツに当てはまる いやむしろ コイツの為にある言葉と言っても言い過ぎでは無い筈だ 心霊スポットに行けば そこにいる存在たちを煽り 自殺の名所なる場所に行けば、そこで永久に苦しむ存在に更なる苦しみを与えようとする極悪非道っぷり それを目の当たりにすれば俺の言っている意味を分かってくれるだろう コイツとは松戸の事だ 一見すると渋谷や夜の新宿を徘徊するチャラ男だが頭脳は明晰で、教授の揚げ足を取る事で有名なヤツだ。 尚且つ心霊現象やオカルトに関して俺が知る限り右にでるものがいないほどの知識を持った男でもある そのおかげで助かった事が度々ある…まぁ恐ろしい目にあったのはそれ以上だが 当時、心霊現象やオカルト関係に人一倍興味があった俺は ソイツの独特の世界感に惹かれ良くツルンでいた 「これじゃあ講義に間に合わねぇなぁ。ま、これも運命か」 「へぇ、運命ねぇ」 隣の松戸は、意味深な笑みを浮かべている 今のどこにコイツの琴線に触れる内容があったのだろうか 「アカシックレコードって知ってる？」 アカシックレコード… 確か、世界の過去から現在・未来に至るまでの歴史が記されているデータバンクの事だ この世界に存在する全ての生命体の存在意義や理由が記されていると言われている [指定ﾍﾟｰｼﾞを開く] ＜＜重要なお知らせ＞＞@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
友達に教える [編集] 無料ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞ作成は@peps! |