2/3ページ目 後から近所の人にその家のことを聞いてみると、その家は一年程前にその村に引っ越して来た「東京の大学の先生」のものだそうだ。村の人とはほとんど交流がないようで、特に娘のこととなると余り多くを語ってはくれなかった。しかし私の幼馴染が、その家には精神を病んだ娘がいて隠れるように田舎に住んでいることを教えてくれた。「人形のような綺麗な顔立ちの子なのにな。可哀想に。」そう言って目を伏せていた。両親の車で村を出るとき、その家の前を通った。その家の周りだけ重苦しい暗い影に覆われているように感じ、ふと目をやるとそこには生垣を掻き分けて私を見つめるおかっぱ頭の白い女の子の姿があった。あの時と同じように口元に笑みを浮かべて。あまりの恐怖で声も出なかった。息も出来なかった。ただもう全身がブルブルと震え、涙が止まらなかった。両親が気付いて慌てて車を止めようとしたが、私はとにかくここから早く離れてくれとだけ伝えるのが精一杯だった。東京に戻った今も、時折夢の中にあの白い女の子が現れる。もうすぐ祖母の四十九日の法要があるが、私はもう二度とあの村を訪れることは出来ないだろう。 書いててまた怖くなって来ました。これで忘れられるかと思ったのに。こんな夜中に書くんじゃなかった..。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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