【現代怪談vol.2】

コンビニのモニター
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いざ本棚へ到着してみて、二人は首をかしげた。そこには誰もいなかったのだ。おかしい。絶対挟み撃ちにしたのに…。すると、トイレのほうから水を流す音が聞こえてきた。何だ、トイレに入っていたのか。おかしな人だな、と思いつつ、二人はすぐバックルームへと戻った。しかしモニターを見て、二人は初めてぞっとした。さっきと全く変わらない立ち位置で、女の人が本棚を見つめていたのだ。早い。早すぎる。トイレからそこへ向かうのと、バックルームへ戻るのとでは、明らかにこっちの方が早いはずなのだ。しかも、なんで同じ格好で本棚に向かってるんだ?もしかして、モニターの故障では。顔を見合わせ、頷きあって二人はもう一度、バックルームから挟み撃ちの隊形で本棚へと向かった。すると、また女の人はいない。冷や汗がにじむのを感じながら、今度は何も言わずに二人はバックルームへと戻った。無言で、しかし真っ先にモニターを確認する。「あ、いなくなってるぞ…」先輩が呟いた通り、モニターからは女の人の姿は消えていた。後輩の心中にほっとしたものが広がる。よく確認しようと、先輩の横に顔を乗り出した。その時。「待て、動くな」
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