宝物と贈物

☆希葉様へ贈り物☆
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☆共犯☆






寝る前に月でも見ようと、部屋のカーテンを開けたら空中を翔ける人間と目があった。


「!?」


忍か!?


窓を開け、屋根に飛び出る。


と、そこに居たのは・・・・


「!?・・・サ、サクラ」


普段サクラが着ている赤の忍服ではなく、黒の忍服。


「おまえ、こんな夜中に何・・・」


ガッ!!


首筋に手刀を落とされた。


「んー。忘れてくれると嬉しいんだけど」


薄れいく意識の中でそんな言葉を聞いた気がした。







朝、目が覚めると自分の部屋、きちんと布団に入って寝ていた。


窓もカーテンも閉まっていて、首筋に思い切り受けた筈の痛みもない。



まさか・・・夢・・・・だったっていうのか?



あんなリアルな夢があるのか・・・・。


いや、夢じゃない。


オレはあの時裸足で屋根に立った。


足の裏のこの微かな汚れ・・・


あいつ・・・。


今日は、7・8・10班合同任務だった筈。


どういう事なのか説明してもらわねえとスッキリしねぇ。







集合時間を大幅に遅れて現れた7班。


いつも通りナルトにツッコミを入れ、サスケにべったりくっつこうとして拒絶されているサクラ。


そう、いつも通りだ。


「今日は、この巻物を敵に奪われずに依頼主に届ける任務だよ。

 本物はひとつだけ。でも、それ言っちゃうと意味がなくなっちゃうから、 
 
 自分達の班が持つ巻物が本物だと思って死守すること」


カカシから任務内容を説明され、7・8・10班の順に出発する。



これじゃ聞き出せねぇじゃねぇか。


そんな苛立ちを抱えたまま先を急ぐ。

今の所敵の気配は感じない。









里を出発して一時間程経った頃にカカシからアスマに無線で連絡が入った。


「ここから北西の方角で7班が敵の襲撃を受けている。援護に行くぞ」


「「「 了解 」」」


サクラが昨夜のあいつなのか確かめられるか?


そんな期待が少なからずあった。





7班が襲撃を受けている現場に到着して見たのは1ダース程の敵と対峙している四人の姿。


そして、たぶんそれを見たのはオレだけだろう。


その状況でサクラが一瞬笑みを浮かべたのだ。


そして、カカシ達からひとり離れて森の中へ入って行った。


傍から見れば、追い詰められて・・・に見えるだろうけど。


あれは明らかに演技。


あいつわざと敵を引き付けたな。


「「 サクラ!!」」


「サクラちゃん!!」


それを見て焦るカカシ、サスケ、ナルト。


「オレが行くっス」


アスマに告げる。


「よし!シカマル頼んだ」


「ウッス」


「いのとチョウジはナルトとサスケの援護」


「「はい」」






そう離れていない所で引き連れて来た敵三人と対峙するサクラ。


やっぱり、あいつ口元笑ってるよな。


「まったく」


サクラがそう一言呟いた時には既に決着が着いていた。


敵の眉間に突き刺さるクナイ。


あいつ!いつ投げたっ!?


「シカマル、出てきなさいよ」


たぶんオレは今いつも以上に眉間にシワがよっていると思う。


「サクラ、おまえ・・・・」


「まったく、あんたねぇ。私言ったでしょ?
 
 忘れてくれると嬉しいんだけどって」


「!!やっぱり、昨夜のは」


「あぁん、もう!シカマルあんたってどうしてこういう時だけしつこいのよ!!

 普段めんどくせぇとか言ってるくせに。まったく、なんなのよっ!!」


一息に言い放ち、オレを睨みつけるように立つ姿は昨夜のサクラそのものだった。


「はぁ・・・。仕様が無い、あんた頭いいし修業次第で使えるか・・・。
 
 ねぇ、昨夜から今日にかけての私の記憶を消されるのと

 私と共犯になって暗部に所属するのとどっち選ぶ?」


「暗部!?」


サクラの言葉に驚いた。


が、答えは直ぐに出た。


「おまえと共犯になりたい」


「ふぅん。そう、分かったわ。

 あっちも終わったみたいだし、とりあえずこの話はここまで。
 
 今夜またシカマルの部屋に行くから」


「わかった」


「さてと、こいつらはあんたが倒したって事でよろしくねん」


『よろしくねん』っと言った瞬間にはいつものサクラの顔に戻った。


ふたりで他のメンバーの所へ戻ると、全ての敵は倒されていた。


ナルト達に色々聞かれたため、サクラに言われた通り、オレが敵を倒したことにして、サクラはそれに話を合わせていた。







その夜、窓とカーテンを開けたまま部屋でサクラを待っていたら、窓から普通にサクラは入ってきた。


「こんばんは。私と共犯になる事を選んだ奈良シカマルくん。

 その考えは今も変わってないかしら?」


「あぁ、変わらねぇよ」


サクラの問いに即答すると、妖艶な笑みを浮かべ、懐から一枚の紙を取り出した。


「よし、はいコレ任命書。火影様から貰ってきたから」


「・・・シュウ。これがオレの暗部名か」

「そうよ。私はリョウキ。これからよろしくね、シュウ」


「あぁ。こちらこそ」


シカマルとサクラ、否、シュウとリョウキはしっかりと握手を交わした。






シカマルの実力はサクラの足元にも及ばないため、下忍任務終了後サクラに修業をつけて貰う日々が始まった。


サクラの修業は厳しいものだったが、シカマルは何故かそれが面倒ではなかった。


シカマルがその理由に気付くのは、もう少し後のこと・・・・






ーーーーーー

希葉様との相互記念に書かせて頂きました。

シカサクを目指した筈が、サクラスレてるし、サクラ←シカマルになってしまったし。

すみません><


希葉様のみ持ち帰りOKです。
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